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更新日:2026/05/18

近年、採用市場において、人手不足が深刻な問題となっています。 特に、新卒採用の中でも大卒採用において、優秀な学生の獲得が困難とされています。 そこで多くの中小企業から注目を集めているのが「高卒採用」です。 今回は、なぜ高卒採用が注目を集めているのか、高卒採用のルールやメリット・デメリットなどについて、詳しく解説します。

「初年度から結果を出すのが難しい」と言われている高卒採用。
はじめての高卒採用で3名の採用に成功した企業の事例をもとに、採用成功の秘訣を紹介します。
目次
高卒採用に注力する中小企業が増えてきている背景にあるのは、慢性的な人材不足です。新卒採用市場では依然として売り手市場が続いており、大卒人材の採用難に課題を感じる企業も少なくありません。
そのなかで、大卒採用とは異なる若手採用チャネルとして、「高卒採用」が注目を集めています。

厚生労働省の「令和6年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」によると、高校新卒者向けの求人倍率は依然として高水準で推移しており、多くの企業が若手人材の確保に苦戦しています。(※1)
少子化による若手人口の減少もあり、近年は大卒採用だけでなく、高卒採用を強化する企業も増えています。特に製造業・建設業・物流業・サービス業を中心に、高卒人材を将来の中核人材として育成する動きが広がっています。
今まで高卒採用を行っていなかった企業にとっては、高校を卒業したばかりの若者を採用することに不安を感じることもあるでしょう。しかし、高卒採用には「内定辞退が少ない」「若手人材を早期から育成できる」といったメリットがあります。
以前は製造業や小売業の求人が中心だった高卒採用ですが、近年ではエンジニア職や営業職など、採用職種も広がっています。
高卒採用はただの人数合わせではなく、将来的に会社の戦力となる人材を採用する手法の一つとして捉えられているのです。
高校生を対象とする高卒採用では、大卒採用とは異なる独自のルールが定められています。
まずはその違いについて理解しておきましょう。
高卒採用は、学校が企業と学生の間に入り、やりとりや就職活動の指導を行うことが一般的です。
そのため、高卒採用を行う企業は、ハローワークへ求人申込を行い、取得した求人票を高校へ提出する必要があります。
近年では、高卒向け求人サイトや企業SNS、採用動画などを活用し、高校生自身が企業研究を行うケースも増えています。一方で、現在も学校斡旋を中心に就職活動が進められるケースが多く、進路指導の先生が重要な役割を担っています。
高校生は社会経験や業界理解が限られているケースも多いため、仕事内容や働き方、入社後のキャリアイメージを分かりやすく伝えることが重要です。
高卒採用の大きな特徴の一つが、「一人一社制」です。
一人一社制とは、応募解禁日から一定期間、一人の生徒が応募できる企業を原則一社までとする慣習を指します。高校生は学校の推薦を受けて応募を行うケースが多く、一人一社制の影響もあることから、内定辞退が少ない点も特徴です。
これは、高校生の就職機会の公平性を保つ目的で、行政・学校・経済団体の申し合わせによって運用されています。
一方で近年では、ミスマッチ防止や生徒の選択肢拡大の観点から、複数応募・推薦を認める動きも広がっています。複数応募の可否や開始時期、応募可能社数は都道府県ごとに異なります。
愛知労働局が公表している「都道府県別新規高等学校卒業者の応募・推薦方法(令和7年3月卒業者)」によると、秋田県・茨城県・大阪府・和歌山県・沖縄県では、応募開始当初から複数応募・推薦が可能となっています。(※2)
また、その他の都道府県でも、一定期日後に複数応募・推薦を認めているケースがあります。(※3)
※2:愛知労働局「都道府県別新規高等学校卒業者の応募・推薦方法(令和7年3月卒業者)」令和6年6月現在。秋田県・茨城県・大阪府・和歌山県・沖縄県では応募開始当初から複数応募・推薦が可能。
※3:複数応募・推薦の開始時期や応募可能社数は都道府県ごとに異なります。最新情報は各都道府県労働局・ハローワークの公表情報をご確認ください。
高校の紹介を受けて高卒採用を行うには、まずはハローワークへの求人票の登録が必須です。
求人票の登録は一般枠とは違い、高校新卒専門の求人票があるため、アルバイトや中途募集の際にすでにハローワークを登録している企業も注意をしましょう。
ハローワークへ提出した求人情報は、「高卒就職情報WEB提供サービス」へ掲載され、各高校へ共有されます。
この求人票を学校へ提出し、先生を通して生徒とコンタクトをとっていきます。
高卒採用では、ハローワーク求人票だけでなく、高卒向け求人サイト、学校訪問、合同企業説明会、職場見学など、さまざまな手法が活用されています。
特に近年では、採用動画やSNSを活用し、仕事内容や社風を発信する企業も増えています。
高校生は働くイメージを持てる情報を重視する傾向もあるため、求人票だけでなく、視覚的な情報発信を組み合わせることが重要です。
高卒採用では、応募開始日や選考開始日が全国的に定められています。一般的には、6月1日以降にハローワークでの求人申込受付が始まり、7月1日以降に高校へ求人票が公開されます。その後、9月5日以降に応募書類の提出、9月16日以降に選考・内定が開始されます。
なお、詳細なスケジュールは年度によって変更となる場合もあるため、最新情報は厚生労働省や各都道府県労働局の発表を確認するようにしましょう。
ルール違反は高校との信頼関係に影響する可能性もあるため、事前に年間スケジュールを把握しておくことが重要です。

なぜ、いま高卒採用が注目を集めているのか。メリット・デメリットから紐解いていきます。
高卒採用は、大卒採用と比較して採用競争が分散されやすく、媒体費や採用単価を抑えやすい傾向があります。
また、一人一社制により、学生は複数企業への併願ができないため、大卒採用と比較をして内定辞退率が低いこともメリットの一つとされています。
高卒採用には多くのメリットがある一方で、独自ルールや高校生採用ならではの注意点もあります。
例えば、企業理解が十分でないまま応募・入社に進んでしまうと、「イメージと違った」といったミスマッチが生じ、早期離職につながるケースがあります。
また、学校斡旋が主流となっている高卒採用では、進路指導の先生との関係構築が重要となるため、高校訪問や求人票の送付、職場見学対応など、一定の工数が発生します。
高卒採用では、メリットだけでなく注意点も理解したうえで、自社に合った採用活動を行うことが重要です。
高卒採用では、応募ルールや学校とのやり取りなど、大卒採用とは異なる独自ルールがあります。
例えば、学校を通さずに直接連絡を行うことを控える地域もあるため、事前に運用ルールを確認することが重要です。また、面接時の質問内容や選考フローについても、高校側との連携が求められるケースがあります。
前述したように、高卒採用は学校斡旋が主流となっています。
そのため、生徒との接点を持つためには、まず高校の先生との信頼関係を築くことが重要なポイントとなります。
進路指導の先生は継続して高卒採用に関わるケースも多く、長期的な関係構築が重要となります。
特に、「進路指導の先生」との関係性の構築は、高卒採用において非常に重要な採用戦略ともいえます。
高校生の就職活動は、学校からの斡旋を受ける限りは「一人一社制」が原則となり、大学生のように、複数の企業を比較しながら企業選定を行うことができません。
高校生は限られた期間の中で応募企業を決定する必要があり、求人票だけでは仕事内容や社風まで十分に理解できないケースもあります。
その結果、仕事内容や職場環境とのギャップが生じ、早期離職につながるケースもあります。
そのため、学校へのパンフレット配布や高卒向け求人サイトへの掲載に加え、職場見学や採用動画なども活用しながら、仕事内容や社風を丁寧に伝えることが重要です。
高卒採用では、仕事内容や職場環境を具体的にイメージしてもらうことが重要です。
そのため近年では、職場見学や採用動画、SNSなどを活用し、実際に働く社員の様子や社内の雰囲気を発信する企業も増えています。
特に高校生は、文章だけでは働くイメージを持ちにくいケースもあるため、視覚的な情報発信がミスマッチ防止につながります。
高卒採用では、スキルや経験だけでなく、将来的な成長可能性を重視する企業も少なくありません。
そのため、採用だけでなく、入社後の教育体制やフォロー体制を整備することも重要です。
早期から育成を行うことで、将来的に企業の中核人材として活躍してもらえる可能性も高まります。
人材不足が深刻化している近年、新たな採用チャネルとして「高卒採用」は多くの企業から注目を集めています。
高校生を採用対象としていることから、独自のルールが設けられていることが特徴です。
まずは大卒採用との違いを把握し、さらにメリット・デメリットを理解したうえで活用していきましょう。
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